

患者様の人権を守り、自己決定を支え、地域社会でその人らしく生活できるよう支援します。


看護部長 田巻宏之
長谷川病院は、ドロセア・E・オレムのセルフケア理論を精神科看護分野に応用し、「オレム・アンダーウッドモデル」を構築したパトリシア・R・アンダーウッド先生の指導を受け、理論の臨床への活用を実践してきました。当院の看護の定義はアンダーウッド先生により、以下のように定義づけられています。
「看護者は、精神分析理論に基づいて患者の行動を理解し、患者が日常生活において、セルフケアや自己決定能力を取り戻し、維持し、あるいは獲得するのを援助するために、看護過程を用いる。看護者は、患者—看護者関係(という関係)の範囲内で、観察者や教育者として、社会化を引き起こす者として、また精神療法の行為者として、そして治療的環境の創造者として行動する」
そして、これらを実践していくために各組織が有機的につながり、チームとして力を発揮できるよう取り組んでいます。
精神障害のために生きにくさを抱える患者様お一人お一人の「価値観」や「判断基準」を理解しようとすること。それらを理解することにより患者様の自己決定を尊重し、「援助した方がよいこと」と「援助しない方がよいこと」を考えながら、セルフケア理論に基づく看護を実践していくこと。同時にあらゆる職種の専門家と連携をとり、最終的には患者様の人生が少しでも良くなるよう医療や福祉のコーディネーターとなること。長谷川病院の精神科看護には他の診療科では味わうことのできないやりがいと魅力がつまっています。
看護師のもっとも大事な役割は、当院を訪れた患者様やご家族様に、最新で最良の看護を提供していくことです。その主役となるのは最前線で患者様と直接接している看護師たちです。看護師たちがどのようなアイデンティティを持ち、どのような看護を実践していくかが当院の看護部のクオリティに直結します。一人一人がプロとしてのパフォーマンスを出しながら、向上し続けることができる組織作りに努めています。なかでも、看護師として成長するために最も大切な「充実した卒後教育」と「長く働ける職場環境」の充実に力を入れています。
教育については、新卒者から精神科経験者まで個々のレベルに応じた幅広いプログラムを用意し、精神科看護を一から学びたい方も、より専門性を高めたい方も、各々のニーズにあわせてスキルアップできるよう工夫しています。
1年目は、月に1~2回のペースでセルフケア理論を学習します。理論と平行して、新人の方がとまどいやすい具体的症例への対応の仕方も学びます。
看護師も病棟も日々成長を目指すことによって、それぞれの持ち味を生かし、良い面を伸ばしつつ課題を少しずつクリアできるような看護管理をしています。スタッフを大切に院内の教育を中心にした上で、外部での教育研修も積極的に活用しています。
長く働ける職場環境については、仕事と生活をバランスよく調和させて、健康で安心して働き続けられる勤務体制を用意しました。プライベートが充実してこそ人間的な洞察力を持った看護師になれると考え、3年後、5年後、10年後にライフスタイルが変化しても働き続けられる勤務体制を整えています。
また、「夜勤をするのが当たり前」というのは過去の話です。今は個人の価値観やライフスタイルを大切にした働き方が求められています。「短時間正職員制度」を利用して大学や大学院に通う人、趣味を楽しみたい人、子育て真っ最中の人などそれぞれの「夢」の実現を応援しています。
当院の精神科看護に興味をお持ちの医療関係者の方、または看護師や看護学生の皆様、ぜひ一度当院に見学にいらしてください。